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アフタヌーンティーの起源と楽しみ方

Afternoon Tea famfam original
Afternoon Tea famfam original

スコーンやスイーツ、サンドイッチなどをケーキスタンドにのせて紅茶と一緒に楽しむ、”アフタヌーンティー”。

その響きだけで、心にほんわかとした安らぎを与えてくれますね。

スコーンや紅茶を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごすちょっと贅沢なひととき。

最近ではテレビやメディアでアフタヌーンティーを楽しめるホテルやカフェが紹介される様になり、より多くの方に認知されるようになってきた印象です。

今回は、この素晴らしい風習の起源や楽しみ方についてご紹介します。

アフタヌーンティーの起源

Anna-Maria-Russell
Anna-Maria-Russell
はじまりはオペラ鑑賞前の腹ごしらえ?

アフタヌーンティーの発祥については諸説あるようですが、1840年代の初期にイギリスでアンナ・マリア・ラッセル夫人によって始められたと言われています。

アンナ・ラッセルはイギリスの大貴族ベッドフォード公爵の夫人で、キリンの「午後の紅茶」のパッケージにも登場している女性です。

当時の上流社会では、夕方にオペラや観劇を嗜む習慣があった為、朝ごはんを食べた後は、鑑賞が終わった夜8時以降に社交の時間も兼ねた遅めの夕食を摂るライフスタイルが定着していました。

朝食と夕食の間にあまりに長い時間があった為、夕食までの腹ごしらえと気分転換を兼ねて、軽食と紅茶を楽しむ習慣が公爵夫人によって始められ、しだいに多くの人をもてなす様になった事から習慣として広まっていったという事です。

それが後に、アフタヌーンティーとして定着し、女性たちが集まり、おしゃべりや交流を楽しむ場として重要な役割を果たすようになったそうです。

当時の社会では、女性の社交活動が制約されていることが多く、アフタヌーンティーは彼女たちにとって貴重な機会となっていたようです。

女性たちは美しいティールームや邸宅でのアフタヌーンティーを通じて、社会的な結びつきを築き、情報を交換しました。

女性の優雅な時間の象徴へ

20世紀以降、アフタヌーンティーは、時間のゆとりと優雅さを象徴する風習として発展していきました。

実はアフタヌーンティーでスコーンが一般的に食べられる様になったのは、この20世紀に入ってからだと言われています。

素朴な味わいのスコーンにジャムとクロテッドクリームつけて、ひと手間かけながらゆったりとした時間を過ごす。

そんなアフタヌーンティーの立ち位置が変わってきたタイミングでスコーンが組み込まれてきたのも頷ける気がします。

アフタヌーンティーの楽しみ方・作法

ティールームや高級ホテルで供されるアフタヌーンティーでは、美しいティーセットが使われ、繊細なスコーンやサンドイッチ、甘いケーキやペストリーが並んでいます。

一口食べるたびに口いっぱいに広がる風味やティーカップから立ち上る香りは、心にやすらぎと幸福感をもたらしてくれますね。

一方、特別なマナーや作法があってちょっと敷居が高いな、、、

と思われがちなアフタヌーンティーですが、意外にもイギリスの高級ホテルのアフタヌーンティーでも作法を説くところは少なく、現地でも食事や会話をメインに楽しめるものだそうです。

famfamの店主がニュージーランドで訪れたモナベイルのティールームも細かな作法など気にせずアフタヌーンティーを楽しめる素敵な空間でした。

アフタヌーンティーは食事と会話を”楽しむ”事が一番だと思いますが、参考までに一般的に言われているアフタヌーンティーの主なマナーと楽しみ方3点をご紹介します。

食べる順番は、サンドイッチ、スコーン、スイーツの順

アフタヌーンティーを構成する3つの要素であるサンドイッチ、スコーン(とクロテッドクリーム)、スイーツはケーキスタンドの下から順に、一段目:サンドイッチ、二段目:スコーン、三段目:スイーツと並べられるのが一般的です。

アフタヌーンティーを楽しむ時はスタンドの下から順に食べる、塩気のあるものから順に食べると覚えておけば大丈夫ですね。

一度別の段に移ってから、別の段に戻ったりするのはマナー違反と言われる事もあるそうですが、これもマナーというよりはよりアフタヌーンティーを美味しく楽しむための知恵のような気がします。

スコーンはナイフで切らずに手で割る

アフタヌーンティーで用意されるカトラリーにはスプーンやフォークの他にナイフが用意されている事もよくあります。

スコーンにクリームをつける際、スコーンをナイフで切って断面にクリームをつけたくなりますが、”スコーンそのものにはナイフを入れない”というのが、定説になっています。

この理由には諸説ある様ですが、”スコーン”の由来がスコットランドの戴冠式に使われた玉座の形をモチーフにしたお菓子という説があり、その様な神聖なものにナイフを入れてはならないという所からきている様です。

アフタヌーンティーでナイフが出てきたら、サンドイッチを切り分けたり、クリームをつけるバターナイフとして使うと良いそうですよ。

スコーンにはクリームとジャムをたっぷりつけて

スコーンはクロテッドクリームとジャムと一緒にいただくのが一般的です。

famfamのリッチハニースコーンはそのまま食べてもおいしく食べていただけるレシピ作りをしていますが、

”アフタヌーンティーのスコーンはクリームやジャムを食べる為のもの”なんて言われ方をする事もあるくらいです。

アフタヌーンティーではジャムやクリームは小鉢に山盛りになって提供される事がほとんどですので、”塗る”いうよりは”乗せる”イメージで召し上がって見てください。

今一度アフタヌーンティーについて調べてみる中で、歴史の中でその習慣や日常での立ち位置が少しづつ変化しながら、現代でもなお人々に受け入れられる素敵な文化である事を感じました。

アフタヌーンティーが20世紀に入り、より現代的な女性の優雅さを象徴する段階に発展してきたタイミングでスコーンがアフタヌーンティーの主要なメニューとして組み込まれた点も面白いなと思います。

アフタヌーンティーは、食事としての役割だけでなく、心の栄養を与えてくれる素敵な文化です。

心地よいティータイムを楽しむことで、日々の忙しさから解放され、自分自身へのひとときを得られる事が現代の私たちの生活にもフィットし、昨今の”ヌン活”などの盛り上がりにつながっているのではないでしょうか。

ぜひ、自分自身や大切な人たちとの特別なひとときに、アフタヌーンティーを楽しんでみてください。

きっと忙しい生活の中に、私らしさを取り戻せる”ほっとするひととき”を与えてくれると思います。

アフタヌーンティーの起源と楽しみ方
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